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123 25年目の増築ー木造における断熱工法
一覧へ戻る 四半世紀前に古い木造の西の一部屋をこわして、間口4mの3階建てのコンクリート造の家を建てました。その当時、第2世代として5人家族で住んで来られた建て主は、こんどはいよいよ第1世代として残った旧家を解体して新しい住まいを建てることにしました。既存のコンクリートの3階建ては長男一家がかってと同じく5人家族で引っ越してくることになっています。
今回は在来工法の木造骨組の外側に断熱を施し金属のパネルで覆う工法をとりました。電気の床暖房と併せて、内外コンクリート打ち放しの家よりは快適な室内気候をねらっています。給湯システム、キッチンレンジとオール電化住宅です。
1階南側に居間、食堂、台所をワンルームに配し、隣接してリビングを見通せる寝室は便所、洗面、浴室とセットになっています。2階に書斎と予備室を設けました。二つの家族は気配が手に取るようにわかるくらいに接しているのですが、完全に別の生活ができる家でもあります。

家族構成 建主夫妻、計2人
増築部分 木造(在来工法)  地上2階
既存部分 鉄筋コンクリート造 地上3階
外壁 ガルスパン
居間 レッドウッドむくフローリング
寝室 カーペット 
壁、天井 和紙クロス

増築部分

2階     36m2
1階     66m2
合計     102m2
延床面積   240m2
敷地面積   354m2

既存部分
3階     44m2
2階     46m2
1階     48m2
合計     138m2

現在施工中のMi邸では、木造骨組の外側に断熱材(フェノールフォーム)を貼り外装をその外側に施工しています。それ以前には充填断熱工法を用いていました。この二つの間にはどのような相違があるのか、考えて見ましょう。
コンクリート構造においては、非常に熱容量の大きい壁体が構造体なので、外断熱と内断熱では熱的性質が全く異なることはわかりやすいのです。
しかし木造では基本的に骨組構造なので、断熱材を骨組内部に充填しても外側に貼っても熱的にはあまり変わらないように言われています。
一方で外張り断熱工法は骨組から外壁仕上材までの距離が45mmから50mm必要となるためそれを支える一般構造部分の耐用年限が短いのではないかという議論があります。
現在一般的な木構造では在来工法も2×4とよばれる枠組壁工法も骨組の外部に構造用合板を張る点では同じです。この9mmまたは12mmの合板が断熱材の外側にあるか内側にあるかが、上記二つの工法の違いとなります。合板はプラスターボードと比べて水蒸気の透過率が小さいことともあわせて考えると、合板を断熱材の外側に置くと合板内側での結露の可能性がかなり高くなると思われます。木造では躯体としての壁は薄いけれどもそれが断熱材の外にあるか内にあるかはやはり決定的に異なる条件となります。また外壁の内側、断熱材との間に通気層を15mm程度とる必要があります。充填断熱では構造用合板の外側にとらないで断熱材と構造用合板の間を空けて空気層として、合板を仕上材の下地とするのが一般ですが、本来の通気層とはなりません。合板が仕上材となると躯体の半分は外部側ということになり結露の危険性は増すことになります。
今回は仕上材としてガルバリュウム鋼板のパネル(ウレタンフォームを芯材としたサンドイッチパネル)厚25mmを用いて軽量化を計りました。持出し材として45×24を450毎に水平に取付け450ピッチで深さ15mmの欠き込みを設けて通気口としています。これによって外壁仕上の耐用年数に影響があるようには思えませんし、逆に躯体が防水層と断熱材、通気層、仕上材と何重にも保護されているので、躯体寿命を延ばし、外壁材の取替えに対しても明快な構成になっています。
以上のように木造において外断熱を言うのはあまり意味がないのではないかというのは俗説で、躯体の外側に断熱材を置く外張り断熱と呼ぶ工法の方が、従来の充填断熱工法よりすぐれていると思います。
  

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